北海道河東郡上士幌町字上音更 東雲湖
(2026/09/25 更新)
東雲湖は、北海道河東郡鹿追町、然別湖の東側にある周囲約1キロの小さな湖です。鹿追町観光協会では、北海道の三大秘湖のひとつに数えられる場所として案内しており、徒歩以外ではアクセスできない原生林の奥にある、太古からの姿を残す湖として紹介されています。
然別湖からは、湖畔をたどるトレッキングや、カナディアンカヌーでの横断を組み合わせて向かうルートが知られています。季節によって歩き方は変わりますが、いずれも自然の中を静かに進んでいく行程です。
口コミでは、夏場は遊歩道をおよそ4km歩いて向かう、あるいは湖をカヤックで横断してから進む、といった行き方が語られています。道中は人ひとりが歩けるくらいの湖畔の細い道や、深い苔の森を抜ける区間があり、足元の感触も一定ではありません。
高低差は30mほどとされ、急な登りが続くような道ではない一方で、がれ場やフカフカした草地、崖沿いの区間もあるため、慎重に歩きたい場面があります。茂みが狭くなっている場所では、朝露で足元が濡れることもあるようで、脚絆があると歩きやすいという声も見られました。
実際に歩いた人の記録には、「長い湖畔を歩き、河口のあたりから山の方へ入っていくと、思いがけず湖が現れる」といった印象が残されています。途中は湖畔で比較的歩きやすい区間がある一方、竹藪が続く場所や、崖の近くを通る場所もあり、単純な散策路というよりは、自然の地形に寄り添って進む道といえます。
往復の所要時間は、2時間弱で歩いたという記録もあれば、5時間ほどを見込むとよいという声もあり、歩く速さや休憩、天候によって差があるようです。道中にトイレや給水できる場所はないとされているため、必要なものはあらかじめ携行しておく必要があります。
東雲湖周辺では、ナキウサギの声が聞こえたという記録が複数あります。姿を見つけるのは簡単ではないようですが、声の存在だけでも、深い森の中にいることを強く意識させます。
また、鹿追町観光協会の紹介でも、原生林の奥にある秘境として位置づけられており、自然状況や熊に関する情報は、鹿追町観光協会や然別湖ネイチャーセンターで確認できると案内されています。湖へ向かう道は、景色の変化を楽しむ場であると同時に、自然環境に向き合う場所でもあります。
実際の訪問記では、近くまで行ったものの天気が悪くなって引き返したという話もありました。山中の道では、天候の変化が歩行判断にそのまま影響します。とくに長い行程になる場合は、無理をせず、その日の空模様や足元の状態を見ながら進むことが大切です。
雨上がりや朝露の残る時間帯は、路面が濡れやすい場面もあるため、装備を整えておくと安心です。自然の中を歩くルートらしく、便利さよりも準備がものをいう道と言えます。
東雲湖そのものは小さな湖ですが、向かう途中には然別湖の広がりや、湖畔の森の密度が折り重なるように現れます。カヌーで湖を渡ってから歩く場合は、水面から森へ、さらに静かな湿地のような気配へと景色が変わっていきます。
こうした移り変わりの中で、東雲湖は派手な見せ場というより、歩いてきた距離の先に静かにたどり着く場所として印象に残ります。道のりそのものが、湖のたたずまいを受け止めるための時間になっているようでした。