福岡県朝倉市江川 江川ダム
(2026/07/29 更新)
朝倉市の江川ダムは、福岡県の飲料水や農業用水、工業用水を支える利水ダムです。福岡市をはじめ、筑後川の水に支えられた広い生活圏に関わる施設として位置づけられており、地域にとって重要な水源のひとつになっています。
ダム湖は上秋月湖と呼ばれます。名称の印象からも、山あいの静かな水辺を思わせますが、実際にもダム本体と湖面、周囲の山並みが一体になった景観が広がっています。
江川ダムは昭和50年、1975年に完成した朝倉市で最初の利水ダムです。型式は重力式コンクリートダムで、堤高は79.2メートル、有効貯水量は約2,400万立方メートルとされています。堤長は約298メートルで、見上げるとかなりのスケールがあります。
レビューでも、ダム規模の大きさや高所感に触れられていました。ダムの上を通る車道は、位置が高いため見晴らしがよい一方で、足元に意識が向く場面もあります。左手に湖面、右手に放水口側の景色が分かれて見える場所では、ダムならではの構造を実感しやすいようです。
入力テキストには、2026年2月時点で少雨が続き、貯水率が50%を切っていたことが記されています。別の記録では80%前後の様子にも触れられており、時期によって湖面の見え方が大きく変わることがわかります。
普段は意識せず使っている水が、こうした場所では湖面の高さや川の流れ、貯水率として目に見えるかたちで現れます。福岡の水がめという呼び方も、単なる比喩ではなく、暮らしとダムの距離の近さをそのまま表しているようです。
ダム周辺には周回できるルートがあり、10キロを超えるウォーキングコースとして歩けるようです。実際の記録では、管理事務所から半時計回りに進んだところで土砂崩れがあり、工事のため往復で3キロ弱の地点で引き返したとされています。看板には2026年2月の修復予定が掲げられていたとのことです。
この周回路では、土砂崩れの箇所だけでなく、山肌が削られている場所や、木が倒れそうに見える部分もあったようです。自然の力と、施設を保つための管理の両方が常に必要な場所であることが伝わってきます。ウォーキングの場として見ると魅力的な一方、実際には保全の積み重ねによって成り立つ道でもあります。
歩き始めてすぐの場所には、「熊ヶ瀬の滝」と手書きで名づけられたこじんまりとした滝があるそうです。周回路から山に200メートルほど入ったところに位置しているとのことで、ダム本体の大きな風景の中に、こうした小さな見どころが混じっているのも印象的です。
人工の大きな構造物と、山の沢がつくる素朴な滝が同じ散策圏にあることで、江川ダム周辺は水と地形の重なりを感じやすい場所になっています。
レビューでは、江川ダムの3〜4キロ上流に小石原川ダムがあるため、見学をセットにするのがおすすめだという声もありました。新しいダムと、完成から半世紀以上たつダムを近い範囲で見比べると、同じ水系の中で役割や時代の違いが見えてきます。
江川ダムは、朝倉市の歴史や福岡都市圏の水利用を考えるうえで、いまも現役で機能している場所です。湖面の広がり、山の斜面、補修の工事、そして小さな滝まで、ひとつの水辺にいくつもの時間が重なっていました。