三重県津市大谷町 三重県立美術館
(2026/07/23 更新)
津駅西口から徒歩約10分、ゆるやかな上り坂を抜けた先に三重県立美術館があります。周囲は緑が目に入りやすく、街中にありながら、建物へ近づくにつれて空気が少し変わるような場所です。無料駐車場もあり、車で訪れる人にも使いやすい美術館です。駐車場近くにはシェアサイクルも見られたという声もあり、徒歩・車・自転車それぞれの入り方があるのも印象的です。
館内は広々としていて、静けさが保たれているという感想が多く見られました。企画展がない時期には来館者が少なめで、ゆっくり作品を見られたという声もあります。人の流れが穏やかなぶん、作品の前で立ち止まり、自分のペースで鑑賞しやすい空間のようです。
三重県立美術館では、時期ごとに企画展が開かれ、あわせて常設展示室では所蔵品を「美術館のコレクション」として紹介しています。来館者の記録では、榊莫山展、伊勢の彫刻家・橋本平八展、そして「ポップ・アート 時代を変えた4人」など、ジャンルの異なる展示が印象に残っているようでした。
榊莫山展では、作者の人柄が作品ににじむようだったという感想がありました。平日に訪れると、落ち着いて鑑賞できたという記録もあります。技法の確かさがあってこそ独自の世界にたどり着いた、という受け止め方も見られ、書や表現をじっくり見つめる場になっていたことがうかがえます。
橋本平八展では、圧巻の作品群として受け止められていました。一部の作品は撮影可で、制作方法についても、型を作り、そこにブロンズを流し込むという説明に触れた記録があります。ブロンズ彫刻の存在感や、個性的な造形を前にした印象が残る展示だったようです。
一方、「ポップ・アート 時代を変えた4人」の会期中は撮影不可で、ウォーホールとビートルズの関係が勉強になったという声がありました。企画展のグッズも販売されており、展示の余韻を持ち帰るような楽しみ方ができた様子です。
2階の常設展示も、訪れた人の印象に強く残っています。ダリ、モネ、シャガールなどの名前が挙がっており、スペイン絵画や西洋美術に触れられる場として見られていました。特に、ムリーリョ、ゴヤ、ダリ、ミロといった作家名に驚きを覚えたという声もあり、地方の美術館としては意外性のある所蔵内容が印象的です。
また、伊勢の彫刻家・橋本平八展や、柳原義達記念館の存在からも分かるように、彫刻に触れる機会があるのもこの美術館の特徴のひとつです。絵画だけでなく立体作品も見られるため、展示室ごとに異なる視線の切り替えが生まれます。
来館者の感想では、「館内の静けさ、気温、空気が最高」といった言葉も見られました。作品を見るだけでなく、その場に身を置く時間そのものが印象に残る美術館なのかもしれません。広いエントランスや親切なスタッフに触れたという記録もあり、落ち着いて過ごせる環境が整っていることが伝わってきます。
館内wifiがあり、受付でパスワードを案内してもらえるという情報もありました。ミュージアムショップ側には無料ロッカーがあるという声もあります。展示室を回る前後の使い勝手にも配慮が感じられます。
ミュージアムショップでは、シャガールのクリアファイルやピアス入れを購入したという記録がありました。企画展関連のグッズが並ぶ時期もあるようで、展示に合わせた小さな買い物ができるのも楽しみのひとつです。支払い方法については、現金を使ったという記録や、ミュージアムショップでクレジットカード払いに切り替えられたという声もありました。
観覧のあとに作品名が手元に残ると、展示室で見た印象を思い返しやすくなります。美術館を出たあとも、作品との距離が少し続いていくような感覚があります。
三重県立美術館は、1982年の開館以来、地域の美術文化とともに歩んできた施設です。ボランティア「欅の会」が来館者案内や資料配布、研修などを担ってきたことからも、美術館が展示だけでなく、人の関わりによって支えられていることが分かります。
津駅から歩いて向かえる距離にありながら、森の中にいるような感覚を持つ人もいるこの美術館は、街歩きの途中で立ち寄るというより、少し足を止めて作品と向き合う場所として記憶されているようです。企画展の内容によって表情が変わり、常設展では所蔵品の厚みを感じられる、そんな積み重ねのある美術館です。