神奈川県足柄下郡箱根町元箱根 深良用水
(2026/08/06 更新)
箱根の遺産として知られる深良用水は、江戸時代に芦ノ湖の水を静岡県側へ引くために掘られた用水路です。入力情報によれば、深良用水の水門と隧道(トンネル)は静岡県芦湖水利組合が管理しており、今も現役で使われています。
湖の水を遠くへ導くためにトンネルを通したという成り立ちは、現在の姿を思い浮かべるだけでも印象に残ります。歴史的な土木遺産であると同時に、いまも灌漑に使われている点に、この場所の実用性がそのまま受け継がれていることがうかがえます。
深良用水のまわりは湖畔の遊歩道になっており、車は湖尻より先へ入ることができません。そのため、現地へは歩いて向かうことになります。自転車、オートバイ、クルマは進入禁止とされており、アクセスは徒歩に限られます。
こうした条件のため、道すがらは観光地のにぎわいというより、湖畔を静かにたどる歩き方が似合います。入力情報では、春には釣り人も多いとされており、季節によって湖畔の表情が少し変わる場所でもあるようです。
静岡県側の用水出口には発電所があります。深良用水が単なる歴史遺産として残されているだけでなく、用水として、そして発電にも関わる施設として機能している点は、この地域の水利用の積み重ねを感じさせます。
芦ノ湖の水を引くために掘られたトンネルが、今も灌漑に使われ、さらに発電所とも結びついているという事実は、江戸時代から続く水の流れが現在まで途切れていないことを示しています。水門や隧道の周辺では、そうした背景を意識しながら歩くと、見える風景の印象も少し変わってきます。
深良用水は、箱根の自然と静岡県側の暮らしをつなぐ水の道として、長い時間を経ても役割を保ち続けている場所です。湖畔の遊歩道を歩きながら水門や隧道をたどると、目の前の景色の中に、昔から続く生活の仕組みが重なって見えてきます。
観光の名所というより、現在も動いている施設として、また地域の水利用を支えてきた記録として見ると、この場所の輪郭がよりはっきりします。歩いてしか近づけない湖畔の道も含めて、深良用水は芦ノ湖周辺の土地の記憶を静かに伝えているようです。